断食道場ではどんな運動をするの?

断食道場でする運動は、体に負担をかけないように、きわめて軽度なものになります。一番メジャーなのはハイキングです。他の参加者たちと一緒に、ゆったりとしたペースで近場の公園や自然などの中を散策します。断食道場は大抵山の中のお寺など自然豊かな場所に用意されているので、周りには、ハイキングに相応しい自然のコースが沢山あります。
次によくある運動としてはヨガが挙げられます。これは美容や健康目的に断食道場に通う人々の間で特に人気があります。女性の利用者が多いかも知れません。例えばホテルが提供している断食プランなどは、女性の利用者が多いので、こうしたヨガの講習を用意していることが多いです。断食中というのは、体の柔らかさも普段とは違っており、普段であれば出来ないようなヨガの動きも出来るようになることがある、と言われます。
その他、運動というかはわかりませんが、坐禅もあります。普段、坐禅のように同じ格好をずっと維持するということはないですから、これもある意味運動と言えるでしょう。実際に自分の動きをしばらく止めてみるとわかりますが、ずっと止まっているというのも、ずっと動いているのと同じかそれ以上に難しいのです。
例えば大道芸では「ステチュー」という技があります。これは、街角に立って、銅像のようにピクリともせずに止まっているというだけのものです。ただ止まっているだけですが、銅像があるはずのない場所に現れるわけですから、インパクトは絶大です。そして、これを維持する大道芸人も当然大変です。
このように「動かない」というのもスポーツの達人の世界で立派な技として認知されているわけですから、断食道場の坐禅も、日頃「動かない」ことをしない私達にとっては、立派なスポーツということが出来るでしょう。
断食道場で坐禅を経験した人は、その後ささいなことにイライラしなくなったと言います。例えば信号待ちやエレベーターを待っている時などです。そわそわしたって青になる時間、エレベーターが来る時間は変わらないのですから、悠然と待って、別のことを考えていればいいわけです。そのような心のゆとりが、坐禅という運動を通して身につくと言います。
他にも徹底的にやせることを目標としている断食道場では、もっとハードなスポーツをすることもあります。ただ、これは危険であるため、実施している断食道場はほとんどありません。基本的には、上に書いた3つの運動がメインとなります。