断食道場なびへようこそ!

断食道場とは、名前の通り「断食を教えてくれる道場」です。「断食のやり方なんて、食べるの我慢するだけだから、誰でもわかるだろ」と思われるかも知れません。確かにそうなのですが、やり方がわかっていても、実際にできるかと言われたら出来ない人がほとんどですよね?食欲というのは人間の三大欲求の一つですので、自分の意志だけで我慢するというのは、相当難しいのです。そのため、断食を実行するには外部からの強制力が要ります。その強制力を買って出てくれるのが、断食道場です。もちろん、それだけだったら友達などに依頼して、友達の部屋に自分を閉じ込めてもらってもいいわけです。そういう素人の強制力とは違う、断食道場が持つ力というのが「正しい断食の指導」です。断食は、素人が適当にやると極めて危険です。何が危険かというと、無理な断食をすることで栄養失調になってしまったり、あるいは断食を終えたあとの復食で、急に食べ過ぎてしまい胃腸に負担を与えてしまい、倒れてしまうなどのケースがあるということです。特に後者は極めてよくあります。前者については、栄養失調になれるほど我慢できる人はなかなかいませんが、後者は逆に、食べるのを我慢するのが難しいからです。ずっと断食していた分、普段以上に食欲が強くなってしまっているからです。このような素人が陥りがちな断食の危険を排除し、正しい絶食、正しい復食を教えてくれるのが断食道場です。日数は様々なコースが用意されており、3日程度の短いコースもあれば、20日といったかなりの長期に及ぶものもあります。場所は、断食道場と公式に認定されている公民館のような所もあれば、お寺もあります。断食中は大抵同じようにチャレンジしている人たちと一緒に散歩を楽しむカリキュラムがあるので、近くに公園や自然がある場所であることが多いです。断食道場に通う人々の目的は、健康のためであることもあれば、ダイエットのため、禁煙のため、禁酒のためなど様々なものがあります。例えばアトピーの人が、断食をしている間は嘘のように症状が引いていくという報告も多くなされており、そうした皮膚炎などの治療のために断食をするという人もいます。断食道場で悪質なことをしているという業者などは基本的に聞いたことがありませんが、指導のクオリティについては、上下があるかと思います。そのため、口コミなどをよく調べて、その断食道場の理念などもチェックした上で、決めるのがいいでしょう。

断食道場ってどんなところ?

断食道場の一般的なカリキュラムは、1泊2日か2泊3日程度のプチ断食になります。そして、そのプチ断食では、主に以下のようなことが行われます。まず起床時間は大体決められています。というのは、健康になるために来る道場なので、起床時間がいい加減であっては意味がないからです。睡眠欲を自制できない人は食欲も自制できないと見なされるので、起床は厳格とまではいかなくても、ある程度しっかりとしています。朝食は完全断食の場合は出ませんが、食事量を減らすだけのカリキュラムの場合は、簡単なものが出ます。と言っても、ほんの少しのおかゆやお味噌汁、あるいはヨーグルトといった程度のものです。そうして朝食を終えると、様々なプログラムがあります。例えばお寺の場合は坐禅を組んだりします。昔から、空腹時の方が人の心は澄み渡ると言われており、断食が目的ではなく、坐禅をするのが目的で断食道場に来るという人もいるくらいです。カリキュラムによっては、健康についてのセミナーや、精神的なセミナーなどもあります。これは断食道場に来る人の目的にもよります。健康のために来る人もいれば、精神修行のために来る人もいるので、それぞれが自分の希望にあったカリキュラムを選択します。そして、ほとんどのカリキュラムに共通してあるのがハイキングです。断食をしているわけなので、もちろん力はあまりありません。なので、ゆっくりと無理のないペースで歩きます。このハイキングをするため、大抵断食道場は自然の豊かな場所や、大きな公園の中に施設が用意されています。これらが全くない断食道場もあります。完全にホテルに宿泊しているかのように、自由に過ごせるものです。ただ「食べない」ということの監視だけをお願いする、というような断食道場です。こうしたものは料金も安くなる傾向があります。ある程度自制心があり、人からやることを指示されなくても自発的に楽しみを見つけられる、という人にはこういうカリキュラムが向いているでしょう。最後にこれらをこなした後の就寝時間ですが、これもある程度の目安が定められています。もちろん、無理に守る必要がないことも多いですが、不規則な生活をしていて最後まで断食をやり遂げるのは、やはり難しいです。ただでさえ空腹な分力が出にくくなるので、睡眠はしっかりと取るようにしましょう。以上が、断食道場の一般的なカリキュラムと、その流れです。ぜひ参考にしていただけたらと思います。